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Channel: 江戸厳愚(えどごんぐ)のぼやき日記
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阿呆太郎、迷走中。

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 もう馬鹿もここまでくると、表彰ものだねと言いたくなる。いくら出来レースだったとはいえ、なんでこんな人を首相にしちゃったのよと政府・自民党の見識のなさと、それにつけ込んで政権交代しろと迫る小沢民主党のせこさに涙さえ出てくるこの頃。皆様、いかがお過ごしでしょうか。

 首相に就任してから早いもので三ヶ月、失言王子を通り越して失言大魔王とでも言いたくなるような放言の数々で日々内閣支持率を下げっ放しの麻生太郎さん、また「やっちまったな~っ!」発言しちゃいました。都内のハローワークを視察して職を探している若者にあり得ない説教を。

 「なんかありませんか?みたいな言い方じゃ仕事はみつからないな。やっぱり目的意識を持って、こういう仕事がやりたいんだと相談しなきゃ駄目だよな」

 まあ、説教された若者も六本木みたいなカッコいい所で働きたいと極めて抽象的な事を言ってしまったものだから、麻生さんに、

 「カッコ良く見える商売って、大体給料が安いんだよな」

 と得意気にたしなめられてしまった。確かに言われたほうも目的意識が希薄だったことはあるだろうし、人生の先輩として助言したいのもわかる。でも、麻生さん、あなた今の日本の雇用状況わかっていらっしゃいます?

 実はおれは今年の9月までポリテクセンター(正式名称は雇用促進センター)に通っていて、たまたま登録していた派遣会社から大学の用務員の求人があると連絡があり、翌月から就職して今日に至っている。正直、給料は安い。そして、少なくとも麻生さんの言うカッコ良く見える仕事ではない。この前も給料明細書を見て、厚生年金、社会保険料など各種保険料を引かれた手取りが8万4000円余りという少なさに、ただただ力なく笑うしかなかった。

もっとも用務員の仕事なんてのは、大概が60代を過ぎ定年退職した人あるいはその前に自主退職した人なんかが就くのが殆どらしいから、おれみたいに40を目前に控えたぺーぺーがこの仕事をやるのは少ないケースらしい。事実、来年63になる同僚の方からは、

 「せっかく時間があるんだから、なんか資格を取る勉強をしたほうがいいと思うよ」

 と忠告されたくらいだ。一日の就労時間が平均6時間、休日も大抵一ヶ月に10日以上取れることを考えれば腰掛け代わりと考えるのも一つの手だろう。しかしおれは、案外この仕事が気に入っている。幸いカミさんと共働きしているから当面の暮らしは心配ない。他に、将来やってみたい仕事がありそのために勉強もしているから、気持ちとしては楽しからずやといったところだ。その点、おれなどはまだ恵まれているほうだ。

 しかし、こういう例は稀なのではないか。たとえば同期でようやく受かった人の中には20社も30社も回ってようやく就職できたという人もいる。この人の場合、麻生さんの言う“目的意識”つまりこういう仕事をやりたいというより、とにかく就職したいという必死な気持ちで手にしたのだ。昔から、転職は35までがピークだと言われていたし、ましてや40を過ぎるとなかなか就職できないというご時世、この人は50過ぎで焦りとストレスで押しつぶされそうになりながら仕事に就いたのだ。

 とここまで書くと、麻生さんはそれくらいの年配の方が頑張ってらっしゃるんだから若い連中もしっかりしなきゃいかん!などと、今時の若者はみたいに断じ切ってしまいそうだから更に言わせていただく。現状からは、正社員になれずにフリーターあるいはニートに転じてしまう20代、30代が多いということだ。

おれなども経験があるが、数年前ハローワークを通じていろいろな会社を面接したがことごとく断られ、あげくの果てにパートなら雇ってもいいと足元を見られて憤然とした事があった。こういう思いをした人は、恐らく意外とたくさんいるだろう。ましてやアメリカ発の金融危機が起こった昨今、派遣社員、期間社員と弱い立場の人たちが次々とリストラされてしまう時代だ。

大分キャノンを解雇された数人の期間社員は寮からも出ていかなくてはならない事態になってしまい、不当解雇を撤回するように組合まで作って訴えたほどだ(キャノンの社名の由来は観音から来ているという経緯を考えると、薄情な観音様もいたものだと毒づきたくなる)。

更に日本のお家芸産業である自動車業界に至っても、トヨタ、日産、ホンダ、スズキと次々と人員削減をしているのだから何を言わんかやである。このような現状を満足に把握しないで、よくぞ“目的意識を持って仕事を探せ”と言えたものだ。どの口が言ってんだ、このマンガボケ老人が。

 最近注目を浴びている右翼系のフリーター論客赤木智弘氏は、朝日新聞主催のオピニオン雑誌『論座』誌上で「丸山真男をひっぱたきたい31歳フリーター。希望は戦争。」と発表したそうだが、おれはあの阿呆面の吊るされたあんこうのようにひん曲がった口のもう片方を思いっきり引っ張ってやりたい。口がまっすぐになれば、ちったあまともな事を言うようになるかもしれない。

 いずれにせよ、内閣支持率が16パーセント台(FNN調査)まで落ち込んで一桁も現実味を帯びてきているんだから、麻生さんよ少しは国民の目線で物を見ろや。以上!

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